パミール|社会問題になっている屋根材

パミールとは、1996年から2008年に屋根材大手メーカーのニチハより製造された屋根材(スレート屋根)です。
パミールは、7年で剥離がはじまり10年でボロボロになるほど耐久性に大きな問題があり、現在製造中止になっています。
このような製品が使われた背景としては、当時、有害な建材と認定されたアスベストに代替できる製品開発が急がれており、長期使用の検証が不十分なまま採用されたことが原因と考えられております。
約12年~24年前の主流建材ですから、現在もパミール屋根の住宅が多く見られます。
裁判やクレームも多数報告され、たびたびテレビでも報道されるような社会問題化していると言えますので、該当すると思われる場合は確認が必須です。
(メーカーは製造責任を否定しています。)

<パミール屋根の見分け方>

パミールの屋根先は凸凹の形をしており、凸と凹の幅が等間隔になる特徴があります。また、屋根材をずらすと下の写真のように「パミール」の文字が書かれています。

<不具合例>

①屋根材に起因するもの
層状剥離(ミルフィーユ状態)屋根材形状崩れ
築後約7年~
②専用の釘に起因するもの
専用釘の腐食によるズレ・脱落
築後約10年~

<お家の屋根がパミールであることがわかったら>

・パミールの劣化が認められた場合は、できる限り早期にリフォーム工事をおこなうことをおすすめします。

上記のような不具合を放置した場合、躯体に雨水が入り込み腐食してしまう恐れがある他、台風などで屋根材が飛ばされやすく、近隣への物損事故や人身事故をまねき兼ねません。できるだけ早く、屋根専門業者にご相談ください。

・パミール屋根には塗装はできません!

不具合例の①や②のような状態になりやすい屋根材に、2倍以上の負担がかかる太陽光パネルを設置するのは大変危険です。

・パミール屋根の修繕は、金属屋根へのカバー工法か葺替えのみ

パミール屋根の修繕として、屋根の状況にもよりますが、撤去・処分費などのコストを抑えられるメリットがある「カバー工法」を行うのが一般的です。カバー工法とは、元々ある屋根の上にまた新しい屋根材を重ねる工法です。

パミール屋根の販売元であるニチハも、不具合対策としてアスファルトシングル「アルマ」のカバー工法を薦めてきます。しかし、比較的低額で施工できるアルマは一時的な修繕にはなりますが、耐久性やメンテナンス性があまり高くありません。屋根で悩まされていたから修繕したのに、耐久性が低くまた劣化してしまうことほど勿体ないことはありません。
弊社では、軽くて耐久性やメンテナンス性も高く、さらには「メーカー保証」が付く、ガルバリウム鋼板などの金属屋根をお勧めしています。

パミール屋根の修繕は基本的にはカバー工法で充分ですが、まれにカバー工法できないほどの劣化が見られる場合があります。そう行った屋根には、葺き替えをお勧めしています。こちらも上記の点でメリットが大変大きいため、金属屋根をお勧めします。

やまもとくんキャラクターライオン
このように特殊な素材の屋根があることは残念ながらご存知でない方が多いと感じております。
もしご自宅の屋根に不安がございましたら、是非やまもとくんにご相談ください。
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