ルーフィングとは、屋根材の下に敷く「防水シート」のことです。
屋根材の下に隠れてしまうので、外側から目にすることはできません。
そのため、劣化や破損に気づきにくく雨漏りなどの被害がおきて、はじめて気づくというケースも多いのです。
もちろん屋根材も大事ですが、屋内や屋根裏へ水の侵入を防ぎ外へ流し出す役割を持つのが、このルーフィングなのです。
今回は代表的な4つのルーフィングをご紹介します。
■アスファルトルーフィング
一般的な住宅で最も使用頻度の高いルーフィングです。
フェルト状の原紙にアスファルトを染み込ませて作られています。
〈メリット〉
安価。
普及率が高い。
アスファルト道路と同様、止水性が高い。
〈デメリット〉
耐用年数は約15~20年。
こまめなメンテナンスが必要。
■改質アスファルトルーフィング
改質アスファルトルーフィングとは、アスファルトの他に合成ゴムや合成樹脂を加えた
ルーフィングです。
スレート屋根、アスファルトシングルとも相性がよく、多くの屋根材で推奨されています。
〈メリット〉
耐用年数約20~30年。(アスファルトルーフィングの約2倍)
止水性が高い。
〈デメリット〉
アスファルトルーフィングよりも高価。
湿気を逃がしづらく、凍結する可能性がある。
■透湿防水ルーフィング
透湿ルーフィングとは、雨水の侵入を抑え、湿気を外に逃がす性能を備えたルーフィングです。
熱と圧力だけで結合させた不織布状のシートです。
※透湿性能を実現するには、ルーフィングと屋根材の間に通気層を設ける工事が必要です。
〈メリット〉
耐用年数は約50~60年。
透湿性・耐久性・防水性に優れている。
軽量で施工性に優れている。
〈デメリット〉
高価。
施工に時間がかかる。
■遮熱ルーフィング
遮熱ルーフィングは、透湿性能に加え遮熱性能も兼ね備えたルーフィングです。
※遮熱効果を発揮させるには、屋根とルーフィングの間に通気層を設ける工事が必要です。
〈メリット〉
耐用年数は約50年。
透湿性と遮熱効果がある。
省エネ効果がある。
〈デメリット〉
高価。
施工に時間がかかる。
ルーフィングの種類も様々で、耐久性、機能性も異なります。
あまり知られていない建材ですが、屋根材と同じように非常に重要な役割があります。
屋根工事の際にはぜひルーフィングにも着目し、できるだけ性質の良いルーフィングをお選びいただき、大切なお住まいを長持ちさせましょう。