塗装の親水性とは?そのメカニズムと効果を解説!
外壁の汚れ、気になりませんか?せっかくのマイホーム、いつまでも美しく保ちたいですよね。
雨ざらしの外壁は、汚れやカビの発生に悩まされることも多いものです。
そこで注目したいのが、「親水性」という性質を持つ塗料。
この塗料は、雨水を利用して外壁をきれいに保つ効果が期待できます。
この記事では、親水性塗料について、そのメカニズムやメリット・デメリットを分かりやすくご紹介します。
外壁塗装を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
親水性とは何か
□ 親水性の定義と概念
親水性とは、簡単に言うと「水になじみやすい性質」のことです。
水と油を混ぜ合わせると、油は水に混ざらずに水面に浮きますが、親水性物質は水に溶け込んだり、水と均一に混ざり合ったりする性質を持っています。
例えば、砂糖や食塩を水に溶かすと、均一な溶液になりますよね。
これは、砂糖や食塩が親水性であるためです。
外壁塗装においては、塗膜が水と馴染むことで、汚れを雨水で洗い流す効果が期待できます。
親水性が高いほど、この効果は高まります。
□ 親水性と撥水性の違い
親水性と対義語となるのが「撥水性」です。撥水性とは、水をはじく性質のこと。
車のフロントガラスの撥水コーティングなどが良い例です。撥水コーティングでは、水滴が球状になり、コロコロと転がり落ちます。これにより、汚れも一緒に落とせるというメリットがあります。
しかし、親水性塗料は水をはじかず、塗膜表面に水が薄く広がり、水の膜を形成します。 この水の膜が、汚れを包み込み、雨水と共に洗い流すのが親水性塗料のメカニズムです。
一方、撥水性塗料は水を玉状にして流れ落とすため、汚れを一緒に洗い流す効果は親水性塗料に劣ります。特に、汚れが塗膜に密着している場合、撥水性塗料では汚れを落とすのが困難な場合があります。
□ 親水性物質の例
私たちの身の回りには、多くの親水性物質が存在します。
例えば、砂糖や塩などは水に溶けやすい代表的な親水性物質です。
他にも、綿や絹などの天然繊維、そしてガラスやセメントなども親水性が高いと言われています。
セメントは、コンクリートの主成分として、雨に濡れても問題なく機能していることから、その親水性が分かります。外壁塗装に使用される親水性塗料は、これらの物質の特性を活かし、特殊な樹脂や添加剤を配合して作られています。
具体的には、シリカなどの無機物や、特定のポリマーなどが使用されます。
親水性塗料のメカニズム
□ 表面張力と濡れ性
親水性塗料のメカニズムを理解するには、「表面張力」と「濡れ性」という概念を知る必要があります。
表面張力とは、液体の表面に働く張力のことで、水は高い表面張力を持っています。
そのため、水滴は球状になりやすいのです。 濡れ性とは、液体と固体(ここでは塗膜)の界面における相互作用のことです。 濡れ性が良いと、液体が固体表面に広がりやすくなります。
親水性塗料は、塗膜の濡れ性を高めることで、水と塗膜の接触面積を増やし、水が膜状に広がるように設計されています。
これは、塗料の成分が塗膜表面に親水性の高い構造を作り出すことで実現されます。
□ 親水性塗料の成分と作用
親水性塗料には、様々な成分が含まれています。
具体的には、親水性を高めるための特殊な樹脂(例えば、フッ素樹脂やシリコン樹脂の一部)、TiO2(二酸化チタン)などの無機顔料、汚れの付着を抑制する効果のある添加剤、そして塗膜の耐久性を向上させるための添加剤などです。
これらの成分が複雑に作用することで、雨水による汚れの洗い流し効果を発揮します。 例えば、TiO2は光触媒効果も持ち合わせているため、汚れを分解する効果も期待できます。
塗料の種類によって、これらの成分の配合比率や種類が異なり、性能に差が生じます。
□ 汚れの付着メカニズム
汚れは、様々な要因で外壁に付着します。
ホコリや花粉などの微小な粒子、雨水に含まれる泥や砂、排気ガス、藻やカビなどの生物由来の汚れなどです。
これらの汚れは、外壁表面の凹凸や、塗膜の性質によって付着しやすさが変わります。
特に、凹凸が多い表面は汚れが溜まりやすく、清掃が困難になります。親水性塗料は、塗膜表面を滑らかにすることで汚れの付着を抑制し、付着した汚れを雨水で洗い流しやすくします。
また、親水性塗膜は汚れと塗膜の間に水分子を侵入させやすくすることで、汚れの密着性を弱める効果も期待できます。
親水性塗料のメリット・デメリット
□ 親水性塗料のメリット
親水性塗料の最大のメリットは、雨水によるセルフクリーニング効果です。
雨によって汚れが洗い流されるため、外壁の美観を長く保つことができます。
例えば、雨が降った後、外壁が明らかにきれいになっているのを確認できるでしょう。
また、汚れが付きにくい性質もメリットの一つ。
定期的な高圧洗浄などの手間を軽減でき、メンテナンスコストを抑えることができます。
これは、長期的な視点で見ると大きな経済的なメリットとなります。
□ 親水性塗料のデメリット
親水性塗料は、雨が降らないと汚れが落ちにくいというデメリットがあります。
特に、雨の当たらない軒下や、日陰の部分、バルコニーの手すりなど、雨の当たらない場所は汚れが蓄積しやすい傾向があります。
そのため、雨の少ない地域では、高圧洗浄機などを使った定期的なメンテナンスが必要となる場合があります。
また、親水性塗料は、撥水性塗料と比較して、初期費用が高くなる傾向があります。
□ 親水性塗料の効果持続期間
親水性塗料の効果持続期間は、
・塗料の種類(アクリル、シリコン、フッ素、無機など)
・施工状況(下地処理の丁寧さ、塗布量など)
・気候条件(紫外線、温度、降雨量など)
・建物の向き(日当たり)などによって大きく異なります。
一般的には、塗料の耐用年数と同程度と考えられています。
シリコン塗料であれば10年前後、フッ素塗料であれば15年前後、無機塗料であれば15~25年程度の耐久性能があります。
ただし、塗膜の劣化が進むと親水性も低下するため、定期的な点検と、必要に応じて再塗装を行うことが重要です。
劣化の兆候としては、塗膜のチョーキング(白化)、ひび割れ、剥がれなどが挙げられます。
まとめ
この記事では、外壁塗装における親水性塗料について
そのメカニズムやメリット・デメリット、効果の持続期間などを解説しました。
親水性塗料は、雨水を利用して外壁の汚れを落とすセルフクリーニング効果が期待できる一方、雨の少ない地域では定期的なメンテナンスが必要となる場合があります。
外壁塗装を検討する際には、
ご自身の家の状況(建物の構造、素材、向きなど)
地域特性(降雨量、日照時間など)
予算などを総合的に考慮し、最適な塗料を選ぶことが大切です。
専門業者に相談し、建物の状況に合わせた適切な
塗料の種類、施工方法、メンテナンス計画
などのアドバイスを受けることをお勧めします。
複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することも有効です。
太陽光システムやリフォームは、信頼できる業者選びと適切な判断が重要です。
施工方法や費用を比較しながら、最適なプランを選びましょう!
屋根工事に慣れていない会社が施工をすると雨漏りにつながることもあります。
会社選定はしっかりと見極めましょう!
そして無料点検・見積もりを活用し、早めのメンテナンスを心がけましょう!
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