コーキングの変成シリコンとシリコンの違い|外壁に使うならどっち? | 株式会社やまもとくん外装リフォーム

コーキングの変成シリコンとシリコンの違い|外壁に使うならどっち?

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コーキングの変成シリコンとシリコンの違い|外壁に使うならどっち?

コーキング材を調べていると、「変成シリコン」と「シリコン」という似た名前の製品が出てきて、どちらを選べばいいのか迷った経験はありませんか。

名前が似ているだけに同じもののように思えますが、実はこの2つはまったく別の性質を持つコーキング材です。外壁のメンテナンスで間違った種類を使ってしまうと、塗装が密着しなかったり、数年で劣化が進んだりと、あとから大きな手間と費用がかかるケースも珍しくありません。

この記事では、変成シリコンとシリコンの違いを成分・用途・耐久性などの観点からわかりやすく整理し、外壁工事ではどちらを選ぶべきかを現場の知見をもとに解説します。

 

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そもそもコーキング(シーリング)とは?役割を確認しよう

このセクションでは、コーキング材が外壁で果たしている役割を確認します。

コーキングとは、外壁のボード同士のつなぎ目(目地)や、サッシまわりの隙間を埋めるために使われる充填材のことです。「シーリング」と呼ばれることもありますが、意味はほぼ同じと考えて問題ありません。

外壁のコーキングには、大きく3つの役割があります。

1つ目は防水です。雨水が外壁の内部に侵入するのを防ぎ、構造材の腐食やカビの発生を抑えます。2つ目は緩衝で、温度変化や地震で建物が動いたときに、目地部分が柔軟に伸び縮みすることでひび割れや破損を防ぎます。3つ目は気密性の確保です。隙間からの空気の出入りを抑え、室内の温度環境を安定させる効果があります。

つまりコーキングは、建物を雨や動きから守るゴムパッキンのような存在です。この役割を長く果たし続けるためには、場所に合った種類のコーキング材を選ぶことがとても重要になります。

外壁塗装の相場が知りたい場合はこちらに→

変成シリコンとは?特徴と成分をわかりやすく解説

このセクションでは、変成シリコンの成分・性質・得意な場面を整理します。

変成シリコン(変成シリコーン)は、ウレタン樹脂をベースにシリコンを変性させたコーキング材です。名前に「シリコン」と入っていますが、主成分はウレタン系で、純粋なシリコンとは化学的な組成が異なります。

変成シリコンの最大の特徴は塗装ができることです。硬化後の表面に塗料がしっかり密着するため、外壁塗装と組み合わせて使えます。外壁リフォームの現場で最も多く採用されているのが、この変成シリコンです。

そのほかの主な特徴は次の通りです。

耐候性が高い: 紫外線や雨風にさらされる屋外でも劣化しにくく、適切な施工であれば10〜15年程度の耐久性が期待できます。

柔軟性がある: 硬化後もゴムのような弾力を保ち、建物の動きに追従します。サイディング外壁の目地のように、膨張と収縮を繰り返す箇所に適しています。

接着性が幅広い: モルタル、コンクリート、金属、木材、サイディングなど多くの建材に接着できるため、外壁まわりのさまざまな箇所に使えます。

ノンブリードタイプが主流: 「ブリード」とは、コーキングに含まれる可塑剤が表面ににじみ出て、塗装面を黒く汚してしまう現象のことです。最近の変成シリコン製品はノンブリード(にじみ防止)タイプが主流になっており、塗装後の美観を損ないにくくなっています。

このように、変成シリコンは「外壁に塗装をする前提で使うコーキング材」として、現場で最もスタンダードな存在です。

シリコン(シリコーン)とは?特徴と成分を整理

このセクションでは、シリコン系コーキング材の特徴と得意分野について説明します。

シリコン系コーキング材(シリコーンシーラント)は、シリコン樹脂そのものを主成分としたコーキング材です。ホームセンターでもっとも手に入りやすい種類で、価格も比較的安価なため、DIYでもよく使われています。

シリコン系コーキング材の特徴を整理すると、次のようになります。

耐熱性・耐水性に優れる: シリコン樹脂は熱や水に強い性質を持っており、キッチンや浴室など水まわりの目地材として広く使われています。耐熱温度は製品によって異なりますが、一般的に150℃前後まで対応できるものが多いです。

耐久性が高い: 適切な環境で使えば20年以上持つこともあり、コーキング材の中でも耐久性はトップクラスです。

価格が安い: 変成シリコンやウレタン系と比べて材料費が安く、ホームセンターで1本300〜500円程度で購入できます。

撥水性が高い: 硬化後の表面は水をよく弾きます。ただし、この撥水性が外壁では大きな弱点になります。

ここが重要なポイントです。シリコン系コーキングは塗料を弾いてしまうため、上から塗装ができません。もし外壁の目地にシリコン系を打ってしまうと、その部分だけ塗料が乗らず、仕上がりにムラが出てしまいます。さらに、シリコンが周囲に付着すると「シリコン汚染」と呼ばれる状態になり、汚染された部分にも塗料が密着しなくなります。

つまり、シリコン系は「水まわり専用」と考えるのが安全です。外壁に使ってしまうと、あとから塗装できなくなるという取り返しのつかないリスクがあります。

変成シリコンとシリコンの違いを一覧で比較

このセクションでは、両者の違いを項目ごとに整理して比較します。

ここまでの内容を表にまとめると、違いがはっきり見えてきます。

比較項目 変成シリコン シリコン
主成分 ウレタン樹脂ベース(シリコン変性) シリコン樹脂
塗装の可否 ○ 塗装できる × 塗装できない
主な用途 外壁目地・サッシまわり・屋根 浴室・キッチン・ガラスまわり
耐候性 ◎ 高い ○ 高い(ただし外壁向きではない)
耐熱性
耐水性
柔軟性 ◎ 建物の動きに追従
耐久年数の目安 10〜15年 15〜20年以上(適切な環境下)
価格帯(1本) 500〜1,000円程度 300〜500円程度
ブリード(汚染) ノンブリードタイプあり 周囲にシリコン汚染のリスク
ホームセンター入手 △ 品揃えは限定的 ◎ 手に入りやすい

数字だけ見るとシリコンのほうが耐久年数も長く価格も安いため、一見お得に感じるかもしれません。しかし、外壁塗装を前提にした場合は「塗装できるかどうか」が最も重要な判断基準です。

外壁のメンテナンスでは、コーキングの打ち替えと塗装をセットで行うのが一般的です。塗装ができないシリコン系を外壁に使ってしまうと、その後の塗り替え工事の際に大幅な手戻りが発生する可能性があります。

・「サイディング外壁の劣化サインと補修方法」
外壁のサイディングってどうなの?

外壁工事にはどちらを使うべき?現場の判断基準

このセクションでは、外壁のコーキングにどちらを選ぶべきか、現場の判断基準をお伝えします。

結論から言うと、外壁工事には変成シリコンを使うのが基本です。これはリフォーム業界ではほぼ共通の認識で、外壁塗装を行う現場の大半で変成シリコンが採用されています。

理由はシンプルで、外壁は定期的に塗り替えが必要な箇所だからです。コーキング材の上にも塗料を乗せる必要があるため、塗装との相性がよい変成シリコンが選ばれます。

一方、シリコン系が活躍するのは以下のような場所です。

浴室のタイルの目地、キッチンのシンクまわり、室内のガラスまわり、水槽の接着など、基本的には屋内の水まわりが主な活躍の場です。塗装をしない前提で、かつ水に強い性能を活かせる場所に使います。

ただし、外壁の中にも「ガラスまわりのシーリング」など、あえてシリコン系を使うケースが一部あります。これは塗装をしない透明仕上げが求められる箇所で、限定的な使い方です。

迷ったら「外壁なら変成シリコン、水まわりならシリコン」と覚えておけば、大きな間違いは避けられます。

 

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よくある間違いと現場で起きるトラブル事例

このセクションでは、コーキング材の選び間違いで実際に起きるトラブルを紹介します。

現場で特に多いのが、DIYや経験の浅い業者が外壁にシリコン系コーキングを使ってしまうケースです。ホームセンターでの入手しやすさと価格の安さから、よく調べずに購入してしまうことが原因です。

塗装が弾かれて仕上がりがムラになる

外壁のひび割れ補修にシリコン系を使い、その上から塗装を行ったところ、コーキング部分だけ塗料が弾かれて色ムラになったというケースがあります。この場合、シリコン部分を完全に除去してから打ち直す必要があり、補修費用が余計にかかってしまいます。

シリコン汚染が周囲に広がる

シリコン系コーキングからはシリコンオイルがにじみ出ることがあり、周囲の外壁材にまで汚染が広がるケースがあります。汚染された部分には塗料が密着しないため、コーキングを除去するだけでは解決せず、汚染部分の下地処理まで必要になることがあります。

変成シリコンでもブリード汚染が起きる

変成シリコンであっても、ノンブリードタイプを選ばなかった場合、可塑剤のにじみ出しによる黒ずみ(ブリード汚染)が起きることがあります。とくに淡い色の塗装の上では汚れが目立ちやすく、築数年で見た目が大きく損なわれます。

プライマー不足で剥離する

コーキングの種類は合っていても、下塗り材(プライマー)の塗り忘れや塗りムラがあると、コーキングが外壁材にしっかり接着せず、短期間で剥がれてくることがあります。プライマーは目に見えない工程ですが、コーキングの寿命を左右する重要な作業です。

これらのトラブルは、正しい材料選定と丁寧な下地処理によってほぼ防げるものです。DIYで部分補修をする場合でも、外壁にはシリコン系を使わないことを必ず意識してください。

・「外壁リフォームの業者選びのポイント」
業者選びのポイントを解説。どこの業者がいいの?っという方は是非一度ご確認ください!

コーキングの打ち替え時期の目安とセルフチェック法

このセクションでは、コーキングの劣化サインと交換時期の見極め方を紹介します。

変成シリコンの耐用年数は一般的に10〜15年とされていますが、立地環境や施工品質によって前後します。以下のような症状が見られたら、打ち替えを検討する時期です。

ひび割れ(クラック): コーキングの表面に細かいひびが入っている状態です。紫外線による経年劣化が主な原因で、初期段階では表面だけですが、放置すると奥まで割れが進行します。

肉やせ: コーキングが痩せて、目地の奥に隙間ができている状態です。充填量の不足や経年の収縮が原因で、防水性能が大きく低下しています。

剥離: コーキングの端が外壁材から浮いたり剥がれたりしている状態です。プライマー不足や建物の動きが原因で、雨水が直接侵入するリスクがあります。

変色・硬化: 弾力がなくなり、指で押しても凹まない状態です。柔軟性を失ったコーキングは建物の動きに追従できず、割れや剥がれが加速します。

セルフチェックの方法は簡単です。外壁の目地部分を指で軽く押してみて、ゴムのような弾力があれば問題ありません。硬くなっている、ひびが見える、端が浮いているといった症状があれば、業者に点検を依頼しましょう。

なお、コーキングの打ち替えは足場を組んで行う作業のため、外壁塗装と同時に施工するのがコスト面で有利です。別々に工事をすると足場代が2回かかってしまうため、できるだけセットで計画することをおすすめします。

コーキング工事の費用相場と工程の流れ

このセクションでは、コーキング打ち替えの費用感と施工の流れを解説します。

コーキング工事の費用は、打ち替え(既存のコーキングを撤去して新しく充填する方法)と増し打ち(既存の上から追加で充填する方法)で異なります。

打ち替えの場合、1メートルあたり900〜1,500円が相場です。一般的な2階建て戸建て住宅で外壁全体の目地を打ち替えると、おおよそ15〜25万円程度になります。増し打ちは1メートルあたり500〜1,000円とやや安くなりますが、既存のコーキングの状態が悪い場合は打ち替えが必要です。

これに加えて足場代(15〜20万円程度)がかかるため、先ほどお伝えしたように外壁塗装と同時に行うのが経済的です。

施工の流れは以下の通りです。

① 足場設置と養生: 建物の周囲に足場を組み、塗料やコーキングが飛散しないようにシートで養生します。

② 既存コーキングの撤去: カッターなどの工具を使い、古いコーキングをきれいに取り除きます。この作業の丁寧さが仕上がりを大きく左右します。

③ 下地処理とプライマー塗布: 目地の内部を清掃し、プライマー(接着剤)を塗布します。プライマーを省略すると密着不良の原因になるため、確実に行うべき工程です。

④ コーキング充填: コーキングガンを使い、変成シリコンを目地に充填します。ノンブリードタイプを使用するのが現在の標準です。

⑤ ヘラで均し・養生テープ撤去: 充填直後にヘラで表面をきれいに均し、養生テープを剥がして仕上げます。

⑥ 乾燥・硬化: 製品によりますが、表面硬化まで1〜2日、完全硬化まで1週間程度が目安です。この間に塗装工程に進みます。

一つひとつは地味な工程に見えますが、どの工程も仕上がりと耐久性に直結します。施工実績が豊富な業者ほど、この基本工程を省略せず丁寧に行う傾向があります。

コーキング材の種類は他にもある?ウレタン系・ポリサルファイド系との違い

このセクションでは、変成シリコンとシリコン以外のコーキング材についても簡単に触れます。

コーキング材には、変成シリコンとシリコン以外にもいくつかの種類があります。それぞれの特徴を知っておくと、業者との打ち合わせの際に話がスムーズです。

ウレタン系: 弾力性が高く、コンクリートのひび割れ補修やALC外壁の目地によく使われます。塗装も可能ですが、紫外線に弱いため、必ず上から塗装をして保護する必要があります。変成シリコンと似た用途ですが、耐候性ではやや劣ります。

ポリサルファイド系: 耐油性に優れ、汚れが付きにくい特徴があります。主にRC(鉄筋コンクリート)造のビルやマンションの目地に使われます。一般の戸建て住宅ではあまり使われません。

アクリル系: 水性で扱いやすく、価格も安いコーキング材です。ただし耐久性が低く(5〜7年程度)、現在の外壁工事ではほとんど使われなくなっています。新築時にALC目地に採用されることがある程度です。

戸建て住宅の外壁リフォームに限って言えば、変成シリコン(ノンブリードタイプ)が最も汎用性が高く、信頼性のある選択肢です。特別な理由がない限り、変成シリコンを選んでおけば間違いはありません。

まとめ|外壁のコーキングは「変成シリコン」が正解

この記事では、コーキング材の「変成シリコン」と「シリコン」の違いについて、成分・用途・耐久性・塗装の可否などの観点から解説しました。

ポイントを整理すると、次の3つに集約されます。

変成シリコンは外壁向き。塗装ができ、耐候性・柔軟性に優れるため、サイディング外壁の目地やサッシまわりに最適です。ノンブリードタイプを選べば、塗装後のブリード汚染も防げます。

シリコンは水まわり向き。耐水性・耐熱性に優れますが、塗装ができないため外壁には不向きです。浴室やキッチンなど、塗装をしない屋内の水まわりで力を発揮します。

外壁のコーキング打ち替えは、塗装とセットで行うのが経済的。足場代の節約にもなり、建物全体の防水性能を一度にリセットできます。

ただし、コーキング材の選定は建物の構造や既存の状態によって最適解が変わります。ネットの情報だけで判断が難しい場合は、現場を見てもらった上でアドバイスを受けるのが確実です。

 

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本記事の著者・監修者

代表取締役社長 山本 雅俊

音楽専門学校を卒業後、22歳でエクステリア資材などを扱う物流・卸売企業に就職し、営業職を経験。翌年にリフォーム会社へ転職し、営業実績で最年少記録を更新するなどトップセールスとして活躍する。
しかし、当時のリフォーム業界にはびこる不透明な実態(不当な見積もりや手抜き工事など)を目の当たりにし、「自分がこの業界を変えたい」「本当にお客様のためになるリフォーム会社を作りたい」と決意。2015年、25歳で独立し「株式会社やまもとくん」を設立、代表取締役に就任。
現在では、外壁・屋根の外装リフォームを中心に、エコキュート関連事業、太陽光発電事業まで幅広く展開し、グループ累計施工実績は26,000棟を突破。 また、人気YouTube番組「令和の虎」に投資家(虎)として出演するほか、逆転就活リアリティ番組「リアルバリュー(REAL CAREER)」など多数のメディア・番組にも出演。リフォーム業界の枠を超え、若手人材の育成や次世代のビジネスシーンを牽引する経営者としても広く注目を集めている。

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