モニエル瓦の種類と特徴|見分け方・メンテナンス方法を解説 | 株式会社やまもとくん外装リフォーム

モニエル瓦の種類と特徴|見分け方・メンテナンス方法を解説

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モニエル瓦の種類と特徴|見分け方・メンテナンス方法を解説

屋根の点検やリフォームを検討しているとき、「うちの瓦はモニエル瓦かもしれない」と気になった方は多いのではないでしょうか。

モニエル瓦は、種類ごとに形状や劣化の傾向が異なります。正しく見分けたうえで適切なメンテナンスを行えば、屋根の寿命をしっかり延ばすことが可能です。ただし、すでに生産が終了しているため、補修や塗装には通常の屋根材とは違う知識が求められます。

本記事では、モニエル瓦の種類別の特徴・見分け方・劣化症状・メンテナンスの判断基準まで、一通りまとめました。これから屋根の補修や塗装を考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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モニエル瓦とは?基本を押さえよう

モニエル瓦は、セメントと砂を主原料として成形された「乾式コンクリート瓦」の一種です。日本モニエル株式会社が製造していたことから、この名前で呼ばれています。

最大の特徴は、瓦の表面に「スラリー層」と呼ばれる着色セメントの保護膜が施されている点です。このスラリー層が、モニエル瓦の色合いや防水性を支えています。一般的なセメント瓦が塗料を直接塗っているのに対し、モニエル瓦はこのスラリー層があることで独特の質感が生まれます。

1970年代〜1980年代に建てられた住宅で多く採用されました。デザインの幅が広く、和風にも洋風にも合わせやすいことから人気がありましたが、2010年頃に生産終了。現在は同じ製品の新規入手ができないため、メンテナンスや補修の際には特別な配慮が必要です。

モニエル瓦の種類と特徴|代表的な3タイプ

モニエル瓦にはいくつかのバリエーションがありますが、住宅で特に多く見られるのは「センチュリオン」「ホームステッド」「ニューシャプレ」の3種類です。それぞれ形状や得意とするデザイン、劣化の出方に違いがあります。

センチュリオン|もっとも普及した定番タイプ

センチュリオンは、モニエル瓦のなかでも圧倒的に使用数が多い定番モデルです。

表面は比較的フラットで、余計な装飾がないシンプルな形状をしています。和風住宅にも洋風住宅にも馴染みやすく、落ち着いたマットな色合いのものが主流です。築25年以上の住宅で「屋根がモニエル瓦だった」という場合、センチュリオンであるケースが非常に多いです。

よく見られる劣化症状:

スラリー層の剥がれがもっとも多い症状です。表面が粉っぽくなり、手で触ると白い粉が付く「チョーキング現象」が起きていたら、スラリー層の劣化が進んでいるサインです。また、紫外線の影響で赤茶色だった瓦がピンクがかった色に褪せるのも、センチュリオンによく見られる変化です。ひび割れは瓦の表面だけでなく裏面にも発生することがあり、見逃しやすいため注意してください。

ホームステッド|立体感のある洋風デザイン

ホームステッドは、表面に凹凸があり、陰影が生まれることで重厚感のある印象になるタイプです。洋風住宅との相性がよく、緩やかな勾配の屋根でも見栄えがするため、外観にこだわる住宅で採用されていました。

よく見られる劣化症状:

凹凸が多い分、くぼみ部分に水分や埃が溜まりやすく、コケが発生しやすい傾向があります。特に北面の屋根は日当たりが悪いため、コケの繁殖が早いです。また、棟部分(屋根の頂上部)は風雨の影響を受けやすく、ほかの部分より劣化の進行が早い傾向にあります。私たちが現場で点検する際にも、棟まわりに問題が集中しているケースは少なくありません。

ニューシャプレ|セメント瓦と見間違えやすいタイプ

ニューシャプレは、小口(瓦の断面部分)の凹凸が少なく、見た目がセメント瓦に非常に近いのが特徴です。この類似性から、屋根業者であっても見分けに迷うことがあるほどです。

よく見られる劣化症状:

スラリー層の劣化・色あせに加えて、瓦の継ぎ目や小口から雨水が侵入しやすいという特性があります。棟板金との接合部も浸水リスクが高い箇所です。ニューシャプレの屋根を「セメント瓦」だと思い込んで通常のセメント瓦用塗料で塗装してしまうと、塗膜がすぐに剥がれるトラブルにつながるため、まずは正確な種類の特定が重要です。

その他のモニエル瓦

上記3種類のほかにも、和型(直線的でシンプル)、洋型・S型(波打った立体的なデザイン)、平型(フラットでモダン)といったバリエーションがあります。製造時期によって素材配合や塗装方法が異なるため、同じ名称の瓦でも耐久性に差が出ることがあります。

種類別の比較表

種類形状の特徴向いている住宅色・質感劣化の出やすい箇所
センチュリオン平坦・シンプル和風・洋風問わず落ち着いたマット調スラリー層全体・ひび割れ
ホームステッド凹凸・立体的洋風住宅色のバリエーション豊富コケ・棟部
ニューシャプレ滑らか・フラットセメント瓦と混同されやすいセメント瓦に近い質感小口・接合部からの浸水

モニエル瓦の見分け方|セメント瓦との違いを知る

モニエル瓦とセメント瓦は、どちらもセメント系の屋根材なので見た目がよく似ています。しかし、メンテナンス方法がまったく異なるため、正しく見分けることが不可欠です。

「小口」と「裏面のロゴ」で判別する

もっとも確実な見分け方は、瓦の小口(断面)を確認することです。

モニエル瓦の小口には凹凸があります。これはスラリー層が施された独自の製造工程に由来するもので、セメント瓦の小口はフラットで平らなのと明確に異なります。屋根に上がれる状況であれば、瓦を1枚持ち上げて断面を見るのが最も分かりやすい判別法です。

また、モニエル瓦の多くには裏面に「M」の刻印が入っています。ただし、20年以上経過した瓦では刻印が摩耗して読めなくなっているケースもあるため、小口の確認と併用するのがおすすめです。

劣化が進むと判別が難しくなる

モニエル瓦は経年劣化が進むと、表面のスラリー層が剥がれてザラザラになったり、コケやカビが瓦全体を覆ったりします。こうなると、元の色味や表面の質感が分からなくなり、種類の特定が困難になります。

屋根全体にコケが繁殖している状態で「モニエル瓦かセメント瓦か」を自分で判断するのは、正直なところ難しいです。そのような場合は、無理に判断せず専門業者に診断を依頼しましょう。形状・寸法・表面仕上げ・製造年代を総合的に見れば、プロであれば特定が可能です。

モニエル瓦の劣化を放置するとどうなる?

「まだ雨漏りしていないから大丈夫」と思っている方も多いですが、モニエル瓦の劣化は、目に見える症状が出た時点でかなり進行しているケースが少なくありません。

スラリー層が剥がれると、瓦本体のセメント部分がむき出しになります。セメントは吸水性が高いため、雨水を吸い込みやすくなります。吸水と乾燥を繰り返すことで瓦自体が膨張・収縮し、やがてひび割れが発生。そこから雨水が屋根の内部に侵入し、野地板(屋根の下地)の腐食やカビの発生につながります。

最悪の場合、天井に雨染みが広がってから気づくことになりますが、その段階では瓦だけでなく下地の交換まで必要になり、費用が数倍に膨らむことも珍しくありません。

やまもとくんが実施した現場調査では、築25年を超えたモニエル瓦屋根の約7割に何らかのスラリー層劣化が確認されています。「症状が出てから」ではなく、「症状が出る前に」点検を受けることが、結果的にもっともコストを抑える方法です。

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モニエル瓦の塗装|適切な時期と正しい手順

モニエル瓦の塗装は、10〜15年を目安に行うのが一般的です。ただし、海沿いの地域では塩害の影響で劣化が早まるため、8〜10年で塗装が必要になることもあります。

塗装時期を判断する3つのサイン

以下の症状が1つでも見られたら、塗装を検討するタイミングです。

表面を手で触ると白い粉が付く(チョーキング現象)。これはスラリー層の防水機能が失われ始めているサインです。

屋根全体の色が新築時より明らかに薄くなっている。特に南面は紫外線を強く受けるため、北面との色の差が目立つようになります。

コケやカビの発生が目につくようになった。防水性が低下して瓦が水分を含みやすくなっているため、塗装だけでなく防水対策も合わせて検討する必要があります。

モニエル瓦の塗装で絶対に外せない3つのポイント

モニエル瓦の塗装は、通常のセメント瓦の塗装とは手順が異なります。ここを間違えると「塗ったのに1〜2年で剥がれた」というトラブルに直結します。

① 高圧洗浄でスラリー層を徹底除去する 古いスラリー層が残ったまま上から塗装すると、新しい塗膜がスラリー層ごと剥がれ落ちます。150kg/cm²以上の高圧洗浄でスラリー層をしっかり除去してから塗装に入るのが鉄則です。

② モニエル瓦専用の下塗り材(プライマー)を使う セメント瓦用のプライマーでは密着力が不足し、早期の剥離につながります。モニエル瓦は表面の吸水性が独特なので、専用品の使用が大前提です。

③ 上塗りは2回塗りで仕上げる 耐候性塗料を2回に分けて塗ることで、紫外線や風雨から瓦を守る保護層がしっかり形成されます。1回塗りで済ませると、塗膜の厚みが足りず耐久年数が大きく落ちます。

「モニエル瓦の塗装経験がない業者」に依頼すると、スラリー層の除去が不十分だったり、セメント瓦用の塗料を使ってしまったりするケースが実際にあります。業者選びの際は、モニエル瓦の施工実績があるかどうかを必ず確認しましょう。

葺き替えを検討すべきケースと代替屋根材

塗装や部分補修では対応しきれないほど劣化が進んでいる場合は、屋根の葺き替えを検討する必要があります。

こんな状態なら葺き替えの検討を

屋根全体の50%以上にひび割れや破損が確認されるとき。部分補修で対応できる範囲を超えています。

すでに雨漏りが発生している、または天井にシミが出ている場合。瓦の下の防水シートや野地板まで傷んでいる可能性が高いです。

過去に塗装を2回以上行ったが、数年で劣化症状が再発する場合。瓦本体の寿命が近づいている可能性があります。

葺き替え時の屋根材の選択肢

モニエル瓦はすでに生産終了のため、同じ瓦で屋根全体を葺き替えることはできません。代わりに、以下のような屋根材が選ばれています。

ガルバリウム鋼板(金属屋根) が現在もっとも多い選択肢です。モニエル瓦の約1/4の重さで、耐震性の向上にも貢献します。耐久年数は30〜40年とされ、メンテナンス頻度も少なく済みます。

コロニアル・スレート系屋根材 は、金属屋根より初期費用を抑えたい場合の候補です。ただし、10〜15年ごとの塗り替えが必要になります。

葺き替え工事は100〜250万円程度(30坪の住宅の場合)と費用はかかりますが、断熱性の向上や耐震性能アップといった付加価値も得られます。「費用が高いから先延ばし」にした結果、下地の腐食が進んで修繕費が膨らむケースも多いので、早めの判断が結果的にお得です。

部分補修で済む場合の判断基準と手順

瓦の劣化が屋根全体ではなく一部に限られている場合は、部分補修で対応できることもあります。

小さなひび割れや欠けは、補修材(パテ)で埋めて防水処理を施します。損傷が大きい瓦は、該当する1枚だけを交換する方法が取れます。ただし、モニエル瓦の交換用部材は市場にほぼ流通していないため、色や形状が近い代替瓦を使うことになる点は了承が必要です。

棟部分のズレや漆喰の劣化も、部分補修で対応できるケースが多いです。棟の積み直しや漆喰の打ち替えは、葺き替えに比べると費用が大幅に抑えられます。

注意点として、部分補修は「全体の劣化がそこまで進んでいない」ことが前提です。一部だけ直しても、翌年に別の箇所が壊れるようでは費用の無駄遣いになりかねません。全体の状態を見たうえで「補修で済むのか、葺き替えが必要なのか」を判断するためにも、まずは専門家の目で屋根全体を点検してもらうのが確実です。

なお、屋根の補修工事はDIYでの対応はおすすめしません。高所作業による転落事故のリスクがあるだけでなく、適切な材料選定や施工ができなければ、雨漏りの再発につながる恐れがあります。

まとめ|モニエル瓦の寿命を延ばすために

モニエル瓦は、種類ごとに形状や劣化パターンが異なるため、まず「自宅の屋根がどのタイプか」を把握することがメンテナンスの第一歩です。

生産が終了している屋根材だからこそ、通常の瓦以上に丁寧な対応が求められます。スラリー層の劣化を放置すれば雨漏りや構造材の腐食につながり、修繕費が跳ね上がるリスクがあります。逆に、適切なタイミングで塗装や補修を行えば、モニエル瓦の屋根でもまだまだ長く住み続けることが可能です。

大切なのは、「症状が出てから動く」のではなく、「定期的に点検して早めに手を打つ」こと。10年を一つの節目として、信頼できる専門業者に屋根の状態を診てもらう習慣をつけておくと安心です。

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本記事の著者・監修者

代表取締役社長 山本 雅俊

音楽専門学校を卒業後、22歳でエクステリア資材などを扱う物流・卸売企業に就職し、営業職を経験。翌年にリフォーム会社へ転職し、営業実績で最年少記録を更新するなどトップセールスとして活躍する。
しかし、当時のリフォーム業界にはびこる不透明な実態(不当な見積もりや手抜き工事など)を目の当たりにし、「自分がこの業界を変えたい」「本当にお客様のためになるリフォーム会社を作りたい」と決意。2015年、25歳で独立し「株式会社やまもとくん」を設立、代表取締役に就任。
現在では、外壁・屋根の外装リフォームを中心に、エコキュート関連事業、太陽光発電事業まで幅広く展開し、グループ累計施工実績は26,000棟を突破。 また、人気YouTube番組「令和の虎」に投資家(虎)として出演するほか、逆転就活リアリティ番組「リアルバリュー(REAL CAREER)」など多数のメディア・番組にも出演。リフォーム業界の枠を超え、若手人材の育成や次世代のビジネスシーンを牽引する経営者としても広く注目を集めている。

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