V2Hとは?太陽光発電と組み合わせる仕組み・メリット・注意点 | 株式会社やまもとくんエナジー

V2Hとは?太陽光発電と組み合わせる仕組み・メリット・注意点

  • コラム

V2Hという言葉を目にする機会が増えてきました。「電気自動車の電気を家で使える仕組みらしい」と、なんとなく知っている方も多いかもしれません。

ただ、実際にどんな仕組みで、太陽光発電とどう組み合わせるのか。蓄電池とは何が違うのか。そして自分の家に本当に必要なのか。ここまで整理できている方は、まだ少ないのではないでしょうか。

この記事では、V2Hの基本的な仕組みから、太陽光発電と組み合わせたときのメリット、蓄電池との違い、そして導入前に必ず確認しておきたいポイントまでを、屋根と太陽光の施工実績26,000棟を持つやまもとくんの視点からお伝えしていきます。

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「まだ検討段階」という方も、お気軽にどうぞ。

V2Hとは?「車から家へ」電気を送る仕組み

V2Hは「Vehicle to Home」の略で、日本語にすると「車から家へ」という意味になります。電気自動車(EV)にためた電気を、専用の機器を通じて自宅に供給できる仕組みのことです。

これまで車といえば「移動するための道具」でした。ガソリンを入れて走る。それだけの存在です。ところがEVの登場で、車の中に大きなバッテリーが載るようになりました。V2Hは、このバッテリーを家庭用の電源としても使えるようにする技術です。

たとえば、昼間に太陽光で発電した電気のうち、家庭で使い切れなかった分をEVに充電しておく。そして夜になったら、EVから家に電気を戻して使う。この流れをつくるのがV2Hの役割です。

言い方を変えると、EVが「走れる蓄電池」になるということ。しかもその容量は、一般的な家庭用蓄電池よりもはるかに大きい。ここがV2Hの大きな特徴です。

なぜ今、V2Hが注目されているのか

V2Hが話題になり始めたのは最近のことではありません。ただ、ここ数年で「現実的な選択肢」として検討する家庭が増えてきた背景には、いくつかの理由があります。

電気代が「下がりにくい構造」になっている

電気料金は、燃料費の高騰や再エネ賦課金の増加などを背景に、過去10年で大きく上がりました。今後も劇的に下がる見通しは立ちにくく、「電気代は上がるもの」という前提で家計を考える時代になりつつあります。

V2Hがあれば、太陽光で発電した電気を昼間に使い、余った分をEVにためて夜に回すことができます。電力会社から買う電気の量そのものを減らせるので、料金が上がっても影響を受けにくい家計構造をつくることができます。

ポイントは「節約」ではなく「買わなくていい電気を増やす」という発想です。電気代を削るのではなく、そもそも支払いが発生しない電気の割合を高めていく。この考え方がV2Hの価値の本質です。

停電時の「安心感」が見直されている

近年、台風や地震による大規模停電が増えています。2019年の台風15号では千葉県を中心に停電が2週間以上続いた地域もありました。こうした経験を経て、「非常時でも電気が使える」ことへの関心が高まっています。

EVのバッテリー容量は車種にもよりますが、40kWh〜70kWh以上のものが主流です。仮に40kWhのEVがフル充電の状態であれば、一般家庭の1日あたりの消費電力(約10〜13kWh)を考えると、節電しながら使えば3〜4日分の電力をまかなえる計算になります。

もちろん、実際にはエアコンや冷蔵庫の使用状況で変わりますが、「数時間で終わるモバイルバッテリー」とは根本的にスケールが違います。V2Hは、家まるごとの非常用電源としての可能性を持っている設備です。

EVが「特別な車」ではなくなってきた

数年前まで、EVはまだ「意識の高い人が乗る車」という印象がありました。しかし今は、日産サクラのように200万円台で購入できる軽EVも登場し、補助金制度も拡充されています。EVは確実に「普通の選択肢」になりつつあります。

そうなると、「EVをどう活かすか」まで含めて住宅設備を考える時代がやってきます。V2Hは、EVを単なる移動手段で終わらせず、家のエネルギーインフラの一部として組み込むための設備です。EV社会を見据えた先回りの選択と言っていいでしょう。

太陽光発電×V2Hで電気の「循環」をつくる

太陽光発電には、一つ大きな特性があります。「昼間は電気が余りやすく、夜は足りなくなる」ということです。共働き家庭であれば日中は不在のことも多く、せっかく発電した電気を十分に使えないまま売電に回しているケースも珍しくありません。

しかし、売電価格は年々下がっています。FIT制度(固定価格買取制度)の買取価格は、2012年度の42円/kWhから2024年度には16円/kWhまで低下しました。「つくった電気は売るより使うほうが得」という状況がはっきりしてきたわけです。

ここでV2Hが力を発揮します。

昼間に太陽光でつくった電気を、まず家庭内で使う。使い切れなかった余剰分をEVのバッテリーに充電する。そして夕方から夜にかけて、EVにためた電気を家に戻して使う。

この「発電 → 使用 → 充電 → 再利用」のサイクルが回ることで、太陽光の電気をムダなく使い切る暮らし、いわゆる「自家消費率の高い暮らし」が実現します。

太陽光だけでは「昼間しか恩恵がない」と感じていた方も、V2Hを組み合わせることで「24時間、自分でつくった電気で暮らす」感覚に近づけるのです。

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V2Hとの組み合わせを考える第一歩として、まずは発電量の目安を確認してみてください。

V2Hと蓄電池はどう違う?容量・使い勝手・費用で整理

「電気をためる」という点では、V2H(EV)も家庭用蓄電池も同じ役割に見えます。ただし、中身をよく見ると、かなり性格の異なる設備です。

まず容量。一般的な家庭用蓄電池の容量は5kWh〜15kWh程度です。対してEVは、日産リーフで40kWh(上位モデルで60kWh)、日産サクラでも20kWh。テスラ・モデル3なら60kWh以上の容量があります。単純にためられる電気の量が、蓄電池の数倍から十数倍にもなります。

次に使い勝手。蓄電池は家に据え置きなので、24時間いつでも充放電ができます。一方、EVは外出すると家にいません。通勤で毎日使っている場合、日中はV2Hとしての機能を果たせない時間が生まれます。

「在宅時間が長い」「セカンドカーとしてEVを持っている」「リモートワーク中心」といった生活スタイルの方はV2Hとの相性がよく、「毎日長距離を走る」「帰宅が遅い」という方は蓄電池のほうが使いやすい場合もあります。

費用面では、V2H機器本体が約50万〜150万円(工事費込み)。これに加えてEV本体の購入が必要なので、初期費用だけを見れば蓄電池より高く感じるのは当然です。ただし、EVは「移動手段」と「蓄電設備」を兼ねています。車の買い替えタイミングとあわせて考えると、純粋な追加コストはV2H機器の部分だけ、という見方もできます。

どちらが優れているという話ではなく、暮らし方によって合う設備が変わるということです。ここを見誤ると、せっかく導入しても「思ったほど使えない」という結果になりかねません。

V2H導入が向いている家庭・向いていない家庭

V2Hはすべての家庭に同じ効果をもたらす設備ではありません。「導入すべきかどうか」ではなく、「今の暮らし方と噛み合っているかどうか」で判断することが大切です。

V2Hと相性がよいのは、たとえばこんな家庭です。すでにEVを持っている、もしくは近いうちに購入を予定している。日中は在宅していることが多い。太陽光発電の余剰電力をもっと有効に活用したいと考えている。停電時にも生活を維持できる備えがほしい。こうした条件が重なるほど、V2Hの恩恵は大きくなります。

一方で、V2Hのメリットを活かしきれないケースもあります。毎日の通勤距離が長く、帰宅時にはEVのバッテリー残量がほとんど残らない生活スタイルの方は、家に戻す電気がそもそも確保しにくくなります。また、「とにかく初期費用を抑えたい」という優先順位が明確な方にとっては、V2H+EVの組み合わせは負担感が強いかもしれません。

やまもとくんでは、こうした「合う・合わない」の判断を、お客様の屋根の状態や生活パターンを伺いながら一緒に考えることを大切にしています。V2Hは高額な設備です。だからこそ、「本当に自分に必要か」を納得してから進めることが、後悔しない選択につながります。

導入前に確認すべき3つの重要ポイント

V2Hは将来性のある設備ですが、「付ければ終わり」ではありません。事前の確認と設計の質によって、導入後の満足度は大きく変わります。

EVのV2H対応状況を確認する

意外と見落とされがちなのが、「すべてのEVがV2Hに対応しているわけではない」という事実です。

日本国内でV2H対応が確認されている代表的な車種としては、日産リーフ、日産サクラ、三菱アウトランダーPHEV、三菱eKクロスEVなどがあります。一方、テスラ車は日本国内でのV2H接続に制限がある場合があり、輸入EVについてはメーカーごとに対応が異なります。

同じ車種でも年式によって非対応のケースがあるため、「この車で大丈夫だろう」と思い込まず、必ず購入前(もしくはV2H導入前)にメーカーの公式情報を確認してください。住宅設備だけ先に整えて、後から「車が対応していなかった」となるのは避けたい事態です。

屋根と太陽光の発電量バランスを見る

V2Hは太陽光発電があってこそ本領を発揮する設備です。太陽光の発電量が小さければ、EVにためられる電気量も限られ、V2Hの大容量というメリットを活かしきれません。

発電量に影響する主な要素は、屋根の向き(南向きが理想)、屋根面積、設置できるパネルの枚数、そして地域の日照条件です。一般的には、4kW〜6kW程度の太陽光パネルを設置できれば、V2Hとの組み合わせで効果を実感しやすいと言われています。

やまもとくんでは、屋根の診断を専門としてきた経験から、「この屋根にどれだけ載せられるか」「防水や構造に問題はないか」といった部分まで含めて判断しています。太陽光は屋根の上に設置する設備です。屋根の状態を正しく見極めることが、太陽光の発電効率にも、V2Hとの連携にも直接影響します。

停電時にどこまで使いたいかを決めておく

V2Hの導入時に見落とされやすいのが、「停電時にどの範囲まで電気を使いたいか」という設計です。

V2H機器には、大きく分けて「全負荷型」と「特定負荷型」があります。全負荷型は停電時に家全体に電気を供給できるタイプで、特定負荷型はあらかじめ選んだ回路(冷蔵庫やリビングの照明など)だけに電気を送るタイプです。

当然、全負荷型のほうが安心感は大きいですが、機器の価格も高くなります。「冷蔵庫と照明、スマホの充電ができれば十分」という方であれば、特定負荷型でも実用上は問題ないケースが多いです。

大切なのは、「何があっても家全体を動かしたい」のか、「最低限の生活インフラが守れればいい」のかを、導入前に家族で話し合っておくこと。ここが曖昧なまま進めると、設備のスペックと実際のニーズがずれてしまうことがあります。

まとめ|やまもとくんが考える、V2Hと太陽光のこれから

やまもとくんでは、V2Hを「すべてのご家庭に必要な設備」だとは考えていません。太陽光もV2Hも、付ければ必ず得をする万能な設備ではなく、暮らし方や将来設計と合ってこそ、はじめて価値を発揮するものです。

ただ、太陽光で発電した電気をできるだけムダなく使いたい方。電気自動車を単なる移動手段ではなく、生活インフラとして活用したい方。災害時にも「電気のある暮らし」を守りたい方。こうした方にとって、V2Hは非常に合理的で、将来を見据えた選択肢になると考えています。

やまもとくんが大切にしているのは、「設備を売ること」ではありません。26,000棟の施工実績の中で私たちが学んできたのは、屋根の状態も、家族の暮らし方も、一軒一軒まったく違うということです。だからこそ、そのご家庭にとって本当に意味のあるエネルギーの形を一緒に考えることを大切にしています。

太陽光は、もはや単なる発電設備ではありません。電気をどうつくり、どうため、どう使い続けるか。そのエネルギー戦略の中心に、V2Hがなり得る時代が来ています。

メリットだけでなく注意点も含めて丁寧にお伝えすること。「無理にすすめない」こと。長く安心して使えること。そして、10年後・20年後も後悔しないこと。それが、やまもとくんの考える太陽光とV2Hの本当の価値です。

💡 V2H・太陽光について、まずは話を聞いてみませんか? やまもとくんでは、屋根診断の専門家が、ご自宅の屋根の状態からV2Hとの相性まで無料でご相談に応じています。 「まだ情報収集の段階」という方も歓迎です。

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本記事の著者・監修者

代表取締役社長 山本 雅俊

音楽専門学校を卒業後、22歳でエクステリア資材などを扱う物流・卸売企業に就職し、営業職を経験。翌年にリフォーム会社へ転職し、営業実績で最年少記録を更新するなどトップセールスとして活躍する。
しかし、当時のリフォーム業界にはびこる不透明な実態(不当な見積もりや手抜き工事など)を目の当たりにし、「自分がこの業界を変えたい」「本当にお客様のためになるリフォーム会社を作りたい」と決意。2015年、25歳で独立し「株式会社やまもとくん」を設立、代表取締役に就任。
現在では、外壁・屋根の外装リフォームを中心に、エコキュート関連事業、太陽光発電事業まで幅広く展開し、グループ累計施工実績は26,000棟を突破。 また、人気YouTube番組「令和の虎」に投資家(虎)として出演するほか、逆転就活リアリティ番組「リアルバリュー(REAL CAREER)」など多数のメディア・番組にも出演。リフォーム業界の枠を超え、若手人材の育成や次世代のビジネスシーンを牽引する経営者としても広く注目を集めている。

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